接客・買い物SST
こんにちは!
Futur職員の佐藤です。
Futurでは子どもたちの将来の社会生活へ繋げていくために、活動で様々なSST(ソーシャルスキルトレーニング)を行っています。その一つとして、今年度から『接客・買い物SST』を取り入れました!
この活動を取り入れた背景として、『買う練習』『接客の練習』という2つの側面があります。
まず『買う練習』に関してです。これまでFuturで行った外食体験や買い物の活動の中で、店員さんにうまく注文内容が伝えられないという場面を何度か経験しました。言葉が伝わりづらかったり、知らない人を前にすると緊張してしまったり…理由は様々です。そんな中、買い物体験でスターバックスへ行ったときに注文用紙(スタバのブログ記事にも一部載っています)を用意すると、その注文用紙を見せてアピールすることで店員さんにしっかりと自分の注文が伝えられた子が多くいました!普段なかなか相手に要望を伝えられない子がしっかりと伝えられた場面を見て、何かを伝える手段の選択肢を増やしていくこと、また伝わったという成功体験を繰り返してその手段を身につけていくことが大切だと感じました。
次に『接客の練習』に関してです。3月に行った心オドルマルシェで、Futurの子どもたちも就労支援事業所のお手伝いをさせていただき、実際に接客をする難しさを体感しました。また普段から取り入れている駄菓子屋の活動でも、店員役の子どもたちはたくさんの仕事がある中で「何から手をつけたらいいんだろう?」と悩んでしまう子も多くいました。たくさんの要素がある接客の仕事では何が大切なのか、また仕事としてのマナーは何か、そんな意識を持ってもらいたいと思いました。
当日は駄菓子屋と同じセッティングをして、接客担当の子はまず職員と一緒に必要な挨拶・声掛けの練習から始めました。接客練習は主に高校生を対象としており、実習や就労に向けて取り組んでいきたいと思っています。買い物練習としてはメニュー表を用意し、言葉ではなく指さしでも注文ができるように設定をしました。またどちらにおいても手順書を作成し、売る側・買う側ともにどのような順序で進めていくのかを確認できるようにしました。
買い物練習では、メニュー表を作ったことで言葉での表出が難しい子も指さしで注文ができ、職員の手助けがなくても注文ができたことに満足そうな表情の子もいました!このような成功体験を通して、「こうすれば伝えられる」という選択肢をたくさん持ってもらえるといいなと思います。
接客練習では、順序を見ながら作業に取り組むことができたのは良かった点ですが、やはり実際にたくさんの仕事をこなす中で手順書を見るのはさらに手数が増えてしまうことにもなり、なかなか手順書を見る余裕がない印象も受けました。他の提示の仕方については今後の課題にしていきたいと思っています。
お店に行き、商品を選んで注文を伝え、お金を支払い、レシート・お釣り・商品を受け取る。
私たちにとっては何気ない行為かもしれませんが、これらの一つ一つに困難さを感じる子もいます。それは金銭の理解のみではなく、『店員』という慣れない相手とのやりとりも含まれます。Futurでは駄菓子屋さんのような事業所内での活動はもちろん、公共の場での買い物や外食体験を通して、慣れない人とのコミュニケーション・やりとりの経験も積んでいきたいと思っています。これらの経験が、子どもたちの将来の生活や余暇などのQOL(Quality of life:生活の質)の向上に繋がっていくことを願っています!
行事の狙い
買う側
・注文を伝える選択肢を増やす。
→短文、単語、メニュー表の指さし、用紙を見せる等
・伝えられた成功体験を積む。
接客の練習
・接客に必要なマナーを身につける。
・作業する上での優先順位を考える。