ハロウィン製作
こんにちは。Futurスタッフの佐藤です。
10月の製作では、Futurのハロウィンイベントに向けてピニャータを作成しました!
ピニャータはメキシコのお祝い事によく使われるもので、紙で作られた型枠の中にお菓子を入れ、それを上から吊るして棒で叩いて割るゲームです。
製作活動は、みんなで協力して楽しみながら作るだけではなく、手の動きや課題の考え方等たくさんの訓練要素を取り入れています。
今回は作業療法士としての視点から、ピニャータ作りの作業分析を少しだけ書いてみます。
①風船を膨らまし、その上に糊で隙間のないよう新聞紙を貼る(2回繰り返す)。
新聞紙は、隙間のできないように貼るよう促すことで、計画性や作業効率を考える練習になります。
隣り合わせにしっかり貼り付けていく子もいれば、目についた所にバラバラに貼ってしまう子もいました。
工程1つとっても、取り組み方は子どもによって大きく違いが出ます。
②新聞紙を乾かしたあと、新聞紙の上から千切っておいた画用紙を貼る。
画用紙を千切る動作は、両手の協調的な動き、手先の動きの練習になります。
また、新聞紙を貼った後に風船がしぼんでしまったため、画用紙を貼る際には凹んでしまわないように気を付けることで、力加減のコントロールの練習にもなっています。
③それぞれの顔のパーツをはさみで切り取り、糊で貼る。
はさみは道具操作の練習、さらに利き手のみでなく非利き手の操作の練習にもなります。
曲線切りや、細かいパーツもあったため難しかったのですが、頑張って切ってくれました!
ここに書いた以外にも、作業としては実はもっとたくさんの訓練要素がありますが…
このように工程1つ1つを分析しながら、毎月の製作内容を検討しています。
子どもたちの将来の生活や就労を見据えて、今どんな練習をしていけば良いのか、考えることはたくさんです。
また、みんなで取り組んで完成したときの嬉しい気持ちを共有することも大切だと思います!
Futurでのたくさんの経験が、将来の子どもたちのためになればと思っています。
行事の狙い
①両手の協調動作、手先の細かい操作
新聞紙や画用紙を千切る作業、風船を押さえながら貼り付ける作業など、どれも両手の協調的な動きを引き出す工程です。
手先の細かな動きのみでなく、利き手・非利き手それぞれの役割の発達を促すことはとても大切だと思っています。
②力加減のコントロール
新聞紙を貼った後に風船がしぼんでしまったため、画用紙を貼る際には新聞紙が凹んでしまわないように注意が必要です。
力を入れすぎないようにコントロールしつつ画用紙を貼るのは、実は意外と難しい作業です。
③作業における計画性や作業効率
新聞紙や画用紙は、完成を見据えて隙間のできないように貼ることを促します。
しっかり隣り合わせに貼ることも、隙間を探して貼ることも、どちらも良い練習になると思います。
得られるスキル
①両手の協調動作
②手先の操作
③力加減のコントロール
④作業における計画性、作業効率